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2005/08/31

桐一葉

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桐(ゴマノハグサ科キリ属キリ)

桐一葉、と聞いて、つい思い浮かべてしまうのは、淮南子ではなくオー・ヘンリー(O. Henry)。最後の一葉(The Last Leaf)という短編。

どちらも10代のころに触れたのですが、当時記憶に混乱があって、しばらくの間、最後の一葉は桐の葉なのだと思い込んでいました。

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しかし、桐の葉はでかい。幼木の葉は特に大きくて、マジで座布団くらいあります。こんなでかい葉が落ちたら、一葉でもびっくりだな。

前漢に著された淮南子説山訓には「見一葉落而知歳之将暮(一葉の落ちるを見て歳の将に暮れんとするを知る)」とあります。やがて唐の時代ころになると「桐一葉落天下知秋(桐一葉落ちて天下の秋を知る)」と言われるようになったそうです。

ただし、これは梧桐(アオギリ科アオギリ属アオギリ)を指し、桐とは属も科も違います。

さて、オー・ヘンリー。最後の一葉には「An old, old tree grew against the wall.」と書かれています。1本の老木の樹種は分かりませんが、桐ではないでしょう。

オー・ヘンリーのあの切なくも感動的な小説に登場する木が桐であって、こんなでかい葉っぱが落ちるたびに「"Twelve," she said; and a little later, "Eleven"; and then, "Ten," and, "Nine";  and then, "Eight," and, "Seven," almost together.」などと数えていたら、それはちょっと滑稽。暗鬱な静寂の世界では、些細なことがとても可笑しく感じられます。

というわけで、オー・ヘンリーと(淮南子さえも)この桐とは関係ないのですが、10代の頃自ら創り出したこのシュールな映像を、今でも時々思い浮かべては、一人ほくそ笑んだりしています。

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コメント

壁にこんなでっかい葉っぱの絵を描くんですか?
絶対絵だってばれちゃいますよね(笑)。

投稿: ごまのはぐさ | 2005/08/31 23:21

そうですね(^^

当時、私は桐の実物を知らなかったのです。家紋や家具などのイメージから高貴な植物というイメージもあったのかもしれません。葉っぱの形は知っていましたが、こんなに大きかったとは・・。

老木になれば桐の葉も小さくなって、座布団からグローブくらいになりますね。

投稿: MUGIXOR | 2005/09/02 00:16

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